2025/12/10 13:04

こけしの由来は、江戸時代後期に宮城県の鳴子温泉や遠刈田温泉、福島県の土湯温泉など東北地方の温泉で木工職人が、子ども向けの土産用おもちゃとして作り始めたのが起源とされる説が一般的になっている。
また湯治に行く習慣、湯治客の土産物としてこけしが広まったとされています。
こけしは健やかな子どもの成長や幸福を願う縁起物として扱われ、安産祈願や子宝・子育ての守り神的なご利益が信じられています。
「小さな祈り」展
場所:茶屋すずわ(静岡市葵区安西3-68)
会期:11月10日~12月25日 (平日10時~16時半、土曜日11時~18時)
営業は茶屋すずわの定休日と同様(木曜日、第2,4土曜以外、22日はイベントのためお休み、日曜日、祝日)
以下、シルスさんより
日本のあちらこちらでつくられ、三千近くあるともいわれる郷土玩具。その多くは、江戸時代から明治時代にかけて生まれたのだそうです。
身近にある材料を用い、厄除け、疫病除け、健やかな子どもの成長、商売繁盛、開運出世、五穀豊穣、家内安全など、健気に生きる人々が切実な願いや想いを、自然や動物などの形に託したものです。それらは、仕上がりの美しさや繊細さをたたえる美術作品とは端緒が異なりますが、その佇まいは、土地柄や人柄、素朴さ、気迫、神秘性、郷愁に溢れ、愛嬌もにじみ出ていて、私にとって大変魅力的です。
郷土玩具蒐集家の清水晴風によれば、郷土玩具について「信仰的につくられたもの」を定義の第一に挙げており、作り手の「祈り」が込められているとも言えます。稚拙ながら私は、流木や廃材を拾い集め、制作を続けてきました。
様々な祈りが込められた郷土玩具には到底及びませんが、朽ちていくものや捨てられたものに今一度いのちを吹き込みたいという姿勢は、おそらく郷土玩具の作り手の心に通底しているものと信じています。だからこそ、魅せられているのだと思います。
ここ数年、大変恐縮だと思いながら、私なりの郷土玩具を制作してきました。さらに恐縮だと思いつつ、この度、展示させていただく運びとなりました。どうぞ手にとっていただき、愛嬌など・・・感じていただけたなら幸いです。
シルス
参考:「はじめましての郷土玩具」甲斐みのり署 グラフィック社
